Google Trendsのデータによると、「京都 和菓子 老舗」の検索数は過去1年間で約67%増加し、「京都 和菓子 老舗 ランキング」が急上昇キーワードとなっています(Google Trends、2025年3月〜2026年3月)。京都旅行を計画するなかで「老舗が多すぎてどこへ行けばいいかわからない」と迷った経験はありませんか。
この記事では、創業1000年超の日本最古級から200年以上の歴史を持つ名店まで、京都の老舗和菓子店を創業年の古い順にランキング形式で10店厳選しました。代表銘菓・アクセス・予算から和菓子職人の視点で見た「技の見どころ」までを徹底的にご紹介します。まず京都和菓子の歴史的背景を押さえ、次に各店の特徴、そしてシーン別のおすすめと巡り方をお伝えします。
京都和菓子の歴史:なぜ京都に老舗が集まるのか
京都が「和菓子の聖地」と呼ばれる理由は、大きく3つあります。
| 要因 | 詳細 |
|---|---|
| 皇室・公家文化 | 平安時代から朝廷に菓子を献上する「御用菓子司」の制度があり、最高品質の菓子が求められた |
| 茶道の発展 | 千利休・表千家・裏千家の本拠が京都にあり、茶席菓子の需要が途切れなかった |
| 良質な水と素材 | 地下水が豊富で、丹波大納言小豆・京都産の抹茶など上質な素材が身近に揃った |
京都の和菓子屋の世界には「五亀二鶴」(ごかめにつる)という言葉があります。これは京都を代表する老舗の屋号に「亀」がつく店が5軒、「鶴」がつく店が2軒あることに由来し、京都の和菓子文化の層の厚さを物語っています。
こうした歴史的背景があるからこそ、京都には数百年にわたり技を磨き続けてきた名店が今なお営業しているのです。
京都の老舗和菓子店ランキング10選【創業順・比較表付き】
以下の10店は、すべて100年以上の歴史を持つ老舗です。各店の代表銘菓とアクセスを一覧にまとめました。
| 順位 | 店名 | 創業年 | 代表銘菓 | エリア | 予算目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 一文字屋和輔 | 1000年(長保2年) | あぶり餅 | 北区・今宮神社前 | 500〜600円 |
| 2 | 亀屋陸奥 | 1421年(応永28年) | 松風 | 下京区・西本願寺前 | 1,000〜2,000円 |
| 3 | 亀屋清永 | 1617年(元和3年) | 清浄歓喜団 | 東山区・祇園 | 1,500〜3,000円 |
| 4 | 鍵善良房 | 1700年代前半 | くずきり | 東山区・祇園 | 1,000〜1,500円 |
| 5 | 笹屋伊織 | 1716年(享保元年) | どら焼き | 下京区・七条 | 1,600〜2,000円 |
| 6 | 亀屋良長 | 1803年(享和3年) | 烏羽玉 | 下京区・四条堀川 | 500〜1,500円 |
| 7 | 鶴屋吉信 | 1803年(享和3年) | 京観世 | 上京区・今出川 | 1,000〜3,000円 |
| 8 | 中村軒 | 1883年(明治16年) | 麦代餅 | 西京区・桂離宮前 | 400〜800円 |
| 9 | 末富 | 1893年(明治26年) | 麩焼煎餅 | 下京区・松原通 | 1,000〜2,000円 |
| 10 | 出町ふたば | 1899年(明治32年) | 豆餅 | 上京区・出町柳 | 200〜500円 |
1位. 一文字屋和輔(いちもんじやわすけ)|創業1000年の日本最古級
創業: 長保2年(1000年)
住所: 京都市北区紫野今宮町69
アクセス: 市バス「今宮神社前」下車すぐ
営業時間: 10:00〜17:00
定休日: 水曜日(祝日の場合は営業)
今宮神社の門前で1000年以上にわたり あぶり餅 だけを作り続ける、日本最古級の和菓子店です。親指大の小さな餅をきな粉でまぶし、竹串に刺して炭火で炙り、白味噌ベースの甘いタレをかけて提供します。
職人目線の見どころ: 一文字屋のあぶり餅は「引きちぎり」と呼ばれる手法で成形されます。餅をちぎる大きさ・炙り加減・タレの絡め方はすべて手仕事で、1000年以上にわたって口伝で受け継がれてきた技です。
2位. 亀屋陸奥(かめやむつ)|西本願寺御用達の「松風」
創業: 応永28年(1421年)
住所: 京都市下京区堀川通七条上ル
アクセス: JR「京都駅」より徒歩約15分
営業時間: 8:30〜17:00
定休日: 水曜日
西本願寺の門前にあり、約600年の歴史を誇ります。代表銘菓の 松風 は、小麦粉・砂糖・麦芽飴・白味噌を練り合わせて焼き上げた素朴な焼き菓子で、石山合戦のときに兵糧として作られたのが起源とされています。
3位. 亀屋清永(かめやきよなが)|唐菓子の伝統を守る「清浄歓喜団」
創業: 元和3年(1617年)
住所: 京都市東山区祇園石段下南
アクセス: 京阪「祇園四条駅」より徒歩約5分
営業時間: 8:30〜17:00
定休日: 水曜日(不定休あり)
代表銘菓の 清浄歓喜団(せいじょうかんきだん) は、奈良時代に中国から伝わった唐菓子の製法を今に伝える極めて珍しいお菓子です。こし餡に7種の香(白檀・桂皮など)を練り込み、金袋型に包んで胡麻油で揚げます。
職人目線の見どころ: 清浄歓喜団の「八つの結び」は、仏教の八正道を表すとされ、この成形技法を習得するだけでも数年を要するといわれています。
4位. 鍵善良房(かぎぜんよしふさ)|祇園の「くずきり」
創業: 1700年代前半
住所: 京都市東山区祇園町北側264
アクセス: 京阪「祇園四条駅」より徒歩約3分
営業時間: 9:00〜18:00(喫茶 10:00〜17:00)
定休日: 月曜日
祇園の花街に店を構え、舞妓さんや芸妓さんにも愛されてきた名店です。代表銘菓の くずきり は、吉野本葛を使った透明感のある麺を黒蜜で味わう夏の風物詩ですが、冬場は「甘露竹」や「菊寿糖」など干菓子も人気です。
5位. 笹屋伊織(ささやいおり)|月に3日限定の「どら焼き」
創業: 享保元年(1716年)
住所: 京都市下京区七条通大宮西入ル
アクセス: JR「京都駅」より市バス「七条大宮」下車すぐ
営業時間: 9:00〜17:00
定休日: 火曜日・不定休
笹屋伊織の どら焼き は、一般にイメージする丸いどら焼きとはまったく異なります。薄く焼いた皮であんを棒状に巻いた円筒形で、元は東寺の僧侶のために銅鑼(どら)の上で焼いたのが名前の由来です。毎月20日・21日・22日の3日間限定販売で、この日を狙って訪れるファンが後を絶ちません。
6位. 亀屋良長(かめやよしなが)|伝統と革新の融合
創業: 享和3年(1803年)
住所: 京都市下京区四条通油小路西入ル
アクセス: 阪急「大宮駅」より徒歩約5分
営業時間: 9:00〜18:00
定休日: 年中無休(年末年始除く)
代表銘菓の 烏羽玉(うばたま) は、黒糖風味のこしあんを寒天で包んだ一口サイズのお菓子で、200年以上変わらぬ製法で作られています。近年は、パリでパティシエ経験を持つ菓子職人・藤田怜美氏との協業ブランド「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」も展開し、和洋の枠を超えた新しい京菓子を発信しています。
職人目線の見どころ: 亀屋良長では和菓子づくり体験教室も開催しています(1人2,750円〜、2026年3月時点)。職人から直接技法を学べるため、和菓子職人を目指す方にとっては貴重な入門体験となります。
7位. 鶴屋吉信(つるやよしのぶ)|「京観世」の100年ロングセラー
創業: 享和3年(1803年)
住所: 京都市上京区今出川通堀川西入ル
アクセス: 市バス「堀川今出川」下車すぐ
営業時間: 9:00〜18:00(2階茶寮 9:30〜17:30)
定休日: 元日のみ
代表銘菓の 京観世(きょうかんぜ) は、小豆の風味を生かした村雨餡を手作業で巻き上げた渦巻状の棹菓子です。一棹ずつ職人の手で丁寧に巻かれ、100年以上にわたって愛されるロングセラーです。
2階の茶寮「お休み処」では、職人が目の前で生菓子を作る実演を見ながら抹茶とともにいただくことができます(生菓子セット1,430円程度、2026年3月時点)。
8位. 中村軒(なかむらけん)|桂離宮前の「麦代餅」
創業: 明治16年(1883年)
住所: 京都市西京区桂浅原町61
アクセス: 阪急「桂駅」より徒歩約12分
営業時間: 7:30〜18:00(茶店 10:00〜17:00)
定休日: 水曜日
桂離宮の目の前にある中村軒の看板商品は 麦代餅(むぎてもち) です。つきたてのやわらかい餅に粒あんを挟み、きな粉をたっぷりまぶした素朴な一品で、かつて農家が麦と交換で手に入れたことからこの名がつきました。1個180円程度(2026年3月時点)と手頃な価格も魅力です。
9位. 末富(すえとみ)|茶人御用達の上品な京菓子
創業: 明治26年(1893年)
住所: 京都市下京区松原通室町東入ル
アクセス: 地下鉄「五条駅」より徒歩約5分
営業時間: 9:00〜17:00
定休日: 日曜・祝日
末富のシンボルともいえる「末富ブルー」と呼ばれる独特の青い包装紙は、京都の和菓子好きなら誰もが知る存在です。代表銘菓の 麩焼煎餅 はふわりとした食感の薄い煎餅で、白味噌や梅肉を挟んだ上品な味わいが茶人に愛されています。
10位. 出町ふたば(でまちふたば)|行列の絶えない「豆餅」
創業: 明治32年(1899年)
住所: 京都市上京区出町通今出川上ル
アクセス: 京阪「出町柳駅」より徒歩約5分
営業時間: 8:30〜17:30
定休日: 火曜日・第4水曜日
豆餅(名代豆餅) は、塩味の赤えんどう豆を混ぜ込んだ柔らかい餅でこしあんを包んだ名物で、連日行列ができる人気ぶりです。1個250円程度(2026年3月時点)。餅は当日限りの消費期限のため、お土産に持ち帰る際は注意が必要です。
4月〜5月に味わいたい京都の季節和菓子
京都の老舗を訪れるなら、季節の和菓子にも注目しましょう。気象庁の平年値データによると、京都(大阪)の4月の平均気温は15.2℃、5月は19.8℃。桜から新緑へ移り変わるこの時期は、各店が競うように春から初夏の生菓子を並べます。
| 季節の和菓子 | 時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| 桜餅 | 3〜4月 | 道明寺粉の生地で桜色のあんを包み、塩漬けの桜葉で巻いた春の定番 |
| 柏餅 | 4〜5月 | 端午の節句の縁起菓子。柏の葉で包んだ餅で、味噌あん・こしあんなど種類豊富 |
| 草餅 | 3〜4月 | よもぎを練り込んだ緑色の餅。春の香りが楽しめる |
| 花見団子 | 3〜4月 | 桃・白・緑の三色団子。お花見の定番 |
出典: 気象庁「過去の気象データ」平年値(1991〜2020年平均)
今回紹介した老舗10店でも、鶴屋吉信や末富では季節限定の上生菓子が毎月入れ替わります。春〜初夏の京都和菓子巡りでは、各店の桜・柏餅モチーフの生菓子をぜひチェックしてみてください。桜餅の作り方や柏餅の作り方の記事もあわせてご覧ください。
和菓子職人を目指すなら:京都老舗の修行事情
和菓子道ならではの視点として、京都の老舗で「修行」するという選択肢についてもお伝えします。
京都の老舗和菓子店では、今でも住み込みや通いで修行を受け入れる店舗があります。修行期間は一般的に 3〜10年 とされ、最初の数年は掃除・あんこ炊き・下準備が中心です。
| 修行のステップ | 期間目安 | 学ぶ内容 |
|---|---|---|
| 見習い | 1〜2年 | 掃除、道具の手入れ、あん炊き補助 |
| 中堅 | 2〜5年 | 生地作り、成形、季節の菓子の製法 |
| 一人前 | 5〜10年 | 新作の考案、茶席菓子の設計、接客 |
製菓学校を卒業してから老舗に入る方法と、未経験から直接弟子入りする方法の両方があります。近年は「和菓子職人体験」を提供する店舗(亀屋良長など)もあり、まずは体験から始めるのも現実的なステップです。
和菓子職人のキャリアについて詳しく知りたい方は、和菓子職人になるには?未経験から目指す3つのルートの記事もご覧ください。
シーン別おすすめ早見表
| あなたのシーン | おすすめ店 | 理由 |
|---|---|---|
| 初めての京都和菓子巡り | 鶴屋吉信(生菓子実演)→ 出町ふたば | 職人技を間近で見て、行列の名物も体験できる |
| お土産を選びたい | 亀屋良長(烏羽玉)・笹屋伊織(どら焼き) | 日持ちがよく、京都らしい銘菓 |
| 茶道のお稽古用 | 末富・鶴屋吉信 | 茶席にふさわしい上品な生菓子が揃う |
| 歴史を感じたい | 一文字屋和輔 → 亀屋陸奥 → 亀屋清永 | 創業1000年→600年→400年を一日で巡れる |
| 和菓子職人に興味がある | 亀屋良長(体験教室) | プロの技を直接学べる貴重な機会 |
京都の老舗和菓子に関するよくある質問
Q1: 京都で最も古い和菓子店はどこですか?
今宮神社前の 一文字屋和輔 が長保2年(1000年)の創業で、日本最古級の和菓子店とされています。1000年以上にわたり、あぶり餅一筋で営業を続けています。
Q2: 京都の老舗和菓子を通販・お取り寄せできますか?
鶴屋吉信、亀屋良長、笹屋伊織などは公式オンラインショップで通販に対応しています。ただし、出町ふたばの豆餅のように当日限りの消費期限で通販不可の商品もあります。日持ちする干菓子や羊羹は取り寄せしやすい傾向です。
Q3: 京都の和菓子店巡りは1日で何軒くらい回れますか?
エリアを絞れば 4〜6軒 が現実的です。たとえば祇園エリアなら亀屋清永→鍵善良房を徒歩圏内で巡れます。京都市内は東西南北に名店が散らばっているため、市バスの1日乗車券(700円、2026年3月時点)を活用すると効率的です。
Q4: 京都の和菓子はいつの季節に行くのがおすすめですか?
季節ごとに異なる生菓子が楽しめるのが京都和菓子の醍醐味です。特に 春(3〜4月) は桜をモチーフにした上生菓子が各店に並び、最も華やかな時期です。秋の栗きんとんや冬の花びら餅など、季節限定品を目当てに訪れるのもおすすめです。
Q5: 京都の老舗和菓子店で予約は必要ですか?
物販のみの利用なら予約不要の店舗がほとんどです。ただし、鶴屋吉信の2階茶寮は混雑時に30分〜1時間の待ち時間が発生することがあります。亀屋良長の和菓子づくり体験は事前予約が必須です。出町ふたばは予約不可のため、開店直後(8:30)の訪問が狙い目です。
Q6: 和菓子店の「御用達」とはどういう意味ですか?
皇室や神社仏閣、茶道の家元などに菓子を納める指定を受けた店舗のことです。京都では「御用菓子司」の称号を持つ店が複数あり、これは品質と信頼の証とされています。亀屋陸奥は西本願寺の御用達、末富は裏千家の御用達として知られています。
Q7: 京都の老舗和菓子店のランキングはどう決まるのですか?
本記事では創業年の古い順にランキングしています。Google Trendsによると、「京都 和菓子 老舗 ランキング」は急上昇キーワードとなっており、歴史の長さで老舗を比較したいというニーズが高まっています(Google Trends、2025年3月〜2026年3月)。創業年は各店の公式情報に基づいています。
まとめ:京都の老舗和菓子店を巡る際のポイント
- 京都には創業1000年超の一文字屋和輔をはじめ、数百年の歴史を持つ老舗が集結している
- 老舗ごとに「松風」「清浄歓喜団」「くずきり」など、その店でしか味わえない唯一無二の銘菓がある
- お土産には日持ちする棹菓子・干菓子、食べ歩きには豆餅・あぶり餅がおすすめ
- 市バス1日乗車券を活用すれば、1日4〜6軒の巡りが効率的
- 4〜5月は柏餅や新緑の上生菓子など季節限定の和菓子が楽しめるシーズン
- 和菓子職人を目指す方は、まず亀屋良長の体験教室から始めてみるのも一つの道
京都を訪れた際は、ぜひ老舗和菓子店に足を運んでみてください。何百年もの時を経て受け継がれる職人の技と味に、和菓子の本質が詰まっています。
参考情報
- Google Trends「京都 和菓子 老舗」検索トレンド(2025年3月〜2026年3月)— 検索関心度の推移
- 気象庁「過去の気象データ」平年値(1991〜2020年平均)— 季節の気温データ
- rexp.jp「創業1000年以上も!京都ならではの老舗和菓子屋一覧」(https://rexp.jp/gourmet/3778/)
- 和樂web「京都の和菓子屋9選、旅で訪れたい京菓子の名店まとめ」(https://intojapanwaraku.com/rock/gourmet-rock/1377/)
- 鶴屋吉信 公式サイト「京菓匠 鶴屋吉信の和菓子」(https://www.tsuruyayoshinobu.jp/)
- 亀屋良長 公式サイト「創業1803年の京菓子司 亀屋良長」(https://kameya-yoshinaga.com/)
- 笹屋伊織 公式サイト「1716年創業の老舗和菓子店」(https://www.sasayaiori.com/)


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